どうも、須貝です。
2012年もあっという間に24分の1が過ぎましたね。早いな。
ずっと以前、多分小学生くらいの頃だと思いますが、何かの本で見かけた英語がヘレン・ケラーの言葉で、リズムの強さが心地よくて意味を調べたのを今でも覚えているものがあります。
原文だと、
「Never bend your head. Always hold it high. Look the world straight in the eye.」
という言葉。意味は色々に訳されていますが、「うつむかないで。いつも頭を高くあげて、その目で世界を真っ直ぐに見つめなさいな」みたいな感じです。何があっても気高く心折れず、真っ直ぐに立ち向かうのですわ。
ちょっと話は離れますが、僕の持論として、体の状態というのは心に必ず影響します。「病は気から」なんてよく言いますが、逆もまたしかり、そしてこれは病気の話だけではなく、一般的な心の状態もね、体に左右されると思います。
例えば拳を握って腹に力を思い切りこめてみると、きっと幸せな気持ちにはならないはず。人によりけりだと思いますが、例えば怒りのようなマイナスの感情が湧いて来るのではないでしょうか。逆に力を抜いてみたら楽な気持ちになれたり。怪我をしたり病気をしたりするとどうしても心が弱ってしまいます。きっと相互作用があるものと思います。まぁ単純に体の具合が悪いとテンション下がりますよね。
僕はよく本番前のアップで片足立ちをしてバランスを取っていますが、体のアップってだけでなくて、バランスよく周りを見渡す、舞台上に流れている力関係をバランスよく捉えるために、これをやっている(つもりなんです本人的には)んですけど、これもこの考えの下にやってます。体のバランス感覚が優れている人はきっと対人関係でのバランス感覚も優れているはず、っていうね。眉唾もんですが。
台本に取り組んでいてどうしてもその気持ちになれない時は、制作の過程でまず体の方をその状態に合わせることもあります。怒っている時は怒っている体、嬉しい時は嬉しい体。だから普段から自分の中のあらゆる気持ちの状態に対するあらゆる体の状態をストックし続けなければいけません。この、ストックという作業が大事。役者は何でも経験せにゃぁなどとよく言われますが、経験だけしてストックしない人もいます。
ヘレン・ケラー女史の言葉に戻りますが、この言葉には格言というよりも生活に際しての実行力がある。落ち込んだり気分が乗らない時はこの言葉を思い出して無理にでも前を見る。頭を上げる。
やっぱり不思議と落ち込んでいる時は下を向いている。それに気がつく。だから胸を張って、背筋を伸ばして、顔を上げて、前を見る。真っ直ぐ見つめる。逃げずに、怖くても見続けてみる。すると世界が、自然とこちらに親しんでくる。味方になってくれる。そういう言葉だと思うんですね。
ヘレン・ケラーさんといえば『奇跡の人』ですよね。まー僕も何度か観たことあります。高校演劇で。その時は寝ちゃいましたけど。いかんせんやってるのが高校生だからね。
で、きっとその作品中でも語られていたんだろうけど、ヘレンの先生のサリバン先生も弱視だったそうな。だから色んな作品におけるサリバン先生はサングラス掛けてるんだね。別にサングラスキャラってわけじゃないからね。っていうか自分も弱視で盲目の子に教えてたのか。凄いな!!
宮尾登美子さんの『蔵』もいい話ですよ。主人公の女性が盲目なのです。舞台が酒造。NHKのドラマも面白かった。
さーて今年一年、下を向かずに前をみて、この世界をどーんと真っ直ぐ見据えてやりますか。