充電。

どうも、須貝です。

長らく更新滞っておりました。大変失礼致しました。

本番が終わってまたすぐに次の本番の稽古が始まるというスケジュールになると、どうしても充電の時間といいますか、リセットのための時間をあまり取れません。取れても不十分だったりします。

僕はひたすら映画を観たり(観なくともずっと流していたり)、マンガを読んだり本を読んだり、とにかく内容を理解する云々を置いて、とにかく何かを入れるという作業をひたすら行います。なので新しく何かを観る・読むというよりは、今まで持っていたもの、観たこと読んだことのあるものを見直すことが多く、新しいものはこの時期に買い溜めて、充電が終わった辺りの時期に読んだり観たりし始めます。大抵本番の直前ですね。気分を転換したい時期に触れるようにしてます。

特にマンガと映画は同じものをひたすら見直すことが多いです。なんか安心するんですよね。新たな発見があるのも楽しいですけど、それよりは、ちゃんと好き、面白い、いいと知っているものにもう一度触れることで、また同じように良い気持ちになれる。その安心のためにそうしているような気がします。ホームポジションに戻るためにそれらを使っている。年を経ればその作品のラインナップも少しずつ変わっていきますが、その中に何年も変わらず座を占める作品があると、きっとそれらには一生触れ続けるのだろうなと思うこともあります。

作品に向かい合っている途中の時期や本番中はやはり、普段の状態に比べて不安定になっているんです。これは自覚出来る時と出来ない時がありますが、どちらにしろ感覚が過敏になっている。忙しくなればなるほどこの状態が日常になっていくので慣れてはいきますが、精神衛生のためにそれを一度フラットにすることはやっぱり必要だと思うんです。稽古や本番に向き合うことは、スポーツ選手にとってのトレーニングと試合みたいなもんですから。休養は必要です。

普段僕は自転車に乗って行動することが多いんですが、そこを電車に乗ったり歩いたりするのも気分転換の一つで、夜に散歩したりするのも好きです。知らない街を歩くのも、楽しい。東京に来て10年経ちましたが、飽きない所でございます。元々真っ直ぐ家に帰るのがあまり好きではなく、寄り道したりふらふらしたりするのが好きなので、用事が早く終わっても結局帰るのが遅くなってしまいます。

本当は何かスポーツを始めたいんですが、きっかけがないとなかなか始められないもんですね。手軽に出来ることはなかろうか。走るのもいいんですけど、何か球技がいいなぁ。

最近、少年マガジンで連載中の『ベイビーステップ』というテニス漫画にハマっておりまして、以前共演した鈴木歩己さんにおススメされたのもあり、マガジンで途中くらいから読んでいたのもあり、最初から読んでみようと思って集め始めたのですが、面白い。テニスはルールを知っている程度だったのですが、体と心のバランスについてなど、トレーニング方法が理論的で、演劇にも生かせるものが多い。役者も突き詰めればアスリートだと思っているので、これを参考に試してみたいことが増えました。テニス始めてみようかな。

本当は9月の公演が終わった後に鎌倉に行こうと思っていたのですが、ずるずると今に至っても行けておりません。年明けも行けなそうだし…。何年か前に元日に鎌倉へ行ったのですが、それも楽しかった。鎌倉はずっと変わらず充電スポットです。行くと心がすーっとします。何も積み重ならぬ真っ平らな自分に戻れる。ゴドーが終わったら行こうかしら。

学生の頃や卒業してすぐの頃とはもう状況が変わり、演劇との関わり方も明らかに進歩しました。人生における意味合いが変わったし、まず生活への絡み方の密度が変わった。生きることの一部から大部分へと進化したのがこの3年程の出来事だったと思います。もし僕が順調に進めば、それは一層進んで行く。逃げようがなくなりました。だからこそ、これを日常としてさも当たり前のように、呼吸をするように自然に演ずることと向き合っていかねばならない。健康を保つのと同じように、演劇との関わり方を健全にしておかねばならない。そういう意味で、充電やリセットの仕方や重要性のことをよく考えるようになりました。

食べること、住むこと、着るもの、眠ること、読むこと、観ること、聴くこと、全てのものから得て、結果的に無駄なく生きていけるようになりたい。自分に関わる全てのことを、ちゃんと自分の全てに還元させていきたい。それが理想です。

充電も十分、今は『ゴドーを待ちながら』という作品に邁進していきます。乞うご期待。

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