置いて行く人よ。

詩を書いてみた。

この間目が覚めて、夢で懐かしい人に会ったと思って、その断片を集めてみた。
僕ら四人はよくつるむ仲で、彼が死んで、でもその幽霊が僕らには当たり前のように見えた。

時が過ぎて、僕らは大人になって、仕事をしたり、伴侶を持ったり、子を成したり、僕らが変わる度一人また一人と彼のことが見えなくなった。
最後には僕だけが彼を見ることが出来た。

彼が見えなくなる前に、僕は彼の敵を討とうと思った。
討ち終わる頃に、彼が見えなくなった。

そういう夢だった。

それで、詩を書きました。

置いて行く人よ

行くな、行くな
置いて行くな

どこへ行くのか告げたとしても
どこへも行くな
置いて行くなよ

共に老ゆるを
想った人よ

行くな、行くな
置いて行くな

どこへ行くのか告げもせず
あなたは行った
置いて行くなよ

また会う時に
あなたを殴るよ
あなたを抱くよ

置いて行く人よ
あなたを想う

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