どうも、須貝です。ご無沙汰ですね。あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
年末は劇的忘年団2016!という最高にハッピーな企画を一色洋平くんとやらせていただいておりまして、三十名以上の演劇人プラス僕らの兄というなかなか乙なキャスティングでトーク&リーディングをお送りいたしました。僕は顔馴染みも多かったですが、初対面の方もかなりいました。チーム分けをしたのですが、チーム内の初対面率も高くて、お客さんはもとよりやってる当人たちにも楽しんでもらえたんじゃないかと思います。是非また来年やりたいですね。
さて、雑記をば。
○Mo’xtra produceという企画を立ち上げました。monophonic orchestra extra produceの略です。長いですね。だから略したんですが、また馴染みにくい名前と詰られそうです。簡単に言うと古典戯曲や小説を原作に作品を作っていく企画で、脚本や演出も僕に限りません。どちらかというと文学の匂いのすることをやりたいと考えています。ドストエフスキーとかヘッセとか戯曲化したいっす。
とか、気の早い話をしてますが、まずは旗揚げですよ。ヴァン・ダイン先生です。学生時分から親しんでおりますミステリー、『グリーン家殺人事件』を戯曲化します。事件から半年後の様子を描くつもりなのでほぼ創作かもしれませんが、舞台設定や人物設定はそのままに生かしていこうと思っております。こちらのブログの右側、「次回作品」の項に詳細がございますのでご覧くださいませ。予約開始は2月25日(土)です。
書くことの幅がどんどん広がってきております。いいことですね。楽しいです。SFの次はミステリーですよ。普通、一つのことを調査すると大体それに関連した話をいくつか書くのが楽といえば楽なもんで、同じようなテーマのものを書けば効率もいいと思うんですが、飽き性なもので、同一のテーマにいつまでも興味が持続することがあまりない。何かを調べて面白そうなプロットが十個くらいできたとしても、実際作品にする一つ以外は大体ストックへ直行、できるだけ新しいことに取り組もうと常に意識しています。
○『その夜』という小作品をブログの右側、「作品」の所に追加いたしました。先述の劇的忘年団でリーディングで発表したものです。分かりにくい話ですが、構図自体はとてもシンプルなので、最後までお読みいただければ幸いです。そんなに長くありませんので。
○重い腰を上げてようやく書きかけの小説を再開して書き始めております。毎日書くことを自分に課しています。書かないと気持ち悪く感じるようになってきたので、いい傾向ですね。春頃には書き終えたいです。ちゃんと前に進まなければ。
○2月に脚本と演出を務めさせていただく舞台がありますが、詳細は追ってご報告いたします。お楽しみに。
○作家は外道です。架空の登場人物に託すとはいえ、誰かの悩みや苦しみや悲しみを、大衆が興味を持つ娯楽に置き換えてしまうのだから。誰かの痛みを面白いと感じて取り上げているわけですから。自分は、社会派の作品というものは基本的にないと考えています。ドキュメンタリーでさえそれを誰かが面白いと感じたから成り立ち、誰かに面白いと思ってもらえなければ観てももらえない。全てがエンターテインメントで、その中で比較的社会の問題へ観客の目を向けたい、とか、とにかく楽しんでもらえれば、とか、作品の目的の違いがあるだけ。でも作り手は結局外道だと思っています。高尚なテーマを取り扱っていれば、自分は立派である、自分は偉いと錯覚してしまうかもしれない。だから自分への戒めを込めて、常に、お前は外道なのだと言い聞かせながら作品を書いている。それがせめてもの償いのような気がしています。
でもその戒めが行き過ぎれば自己嫌悪と諦念から、今度は本物の外道になってしまうかもしれない。だから、「作家は外道である。しかしせめて、誇り高い外道でありたい」、と思うようにしています。一歩踏み込めなければ面白いものは書けない。それは外道の行為。でも大事な部分は侵さない。それには誇りが必要です。そのバランスをいかに保ち続けることができるかを考えています。
○今まで興味を持たなかったこと、でも今年進んで勉強したいと思っていること、政治です。選挙に行くだけで参政していると勘違いしてはいないだろうか。この国はそれで動いているのに。まずは入門マンガで勉強しようっと。
○加えて、また裁判の傍聴に行きたいなあと思っています。前に行った時はまだ学生だったので、十年ほど前でしょうか。検事と弁護士の二人しか出て来ない二人芝居を書きたいです。
○最近はお金よりも、時間を失うことの方が恐ろしいです。お金は稼げば増えるけど、時間は増えない。自分にとって意味のある出会いや観劇や鑑賞に時間を使いたいです。
姪っ子の成長が早くてびっくりしてます。話し始めたらもっと楽しくなるだろうな。
今年もたくさんの舞台、作品を作っていきます。常に皆さんに楽しんでいただけるよう精進して参りますので、本年も何卒よろしくお願いいたします。今年一年劇場で、もしくは何らかの紙面で、元気にお会いしましょう。