「分からない」に際して。


どうも、須貝です。

怒られると思って言えなかったんですが、ここ2、3日風邪を引いていたようで、喉の痛みと鼻水が止まりませんで。ちょっと快方に向かってきました。これ以上悪化しないようにだけしようと思う今日この頃。

大抵の人がそうだと思いますけど、ある人のことを知る方法や基準が自分の中にまぁいくつかありますよね。例えば何に対して怒りを感じるかとか(ハンター×ハンターでゴンが言ってた)、誰が嫌いかとか、好きなものを語る時にどんな風に話すかとか、酒を飲んだらどうなるかとか、どんな家族構成かとか。そんな中で、演劇をやる人のことを知るために自分が多分一番大事にしている判断基準が、「分からないこと」にどう向き合うか、のような気がします。

お芝居においては「分からないこと」の方がありふれています。初めての台本に取り組む時や(再演ででもない限り大抵初めてですね)初めての劇団さんの公演に参加する時、初めて共演する方や共演していたけどあまり舞台上で絡めなかった方とご一緒する時。9年芝居やってますが、分からないことのない現場は一つもありませんでした。それは役者や作家や演出家やスタッフにとってごく普通のことで、だから自然、その人が「分からない」に対してどう対処するんだろうということをまず考えているような気がします。

今までの自分の経験から「なんとなくこう」という当たりを付ける人。それを最後まで信じて変えない人と、やっていく内に修正していく人。とりあえず手当たり次第にやってみる人。分からない部分は避けて自分の得意のパターンに持っていく人。作っては壊し、作っては壊しを繰り返す人。最後まで悩み抜いて考える人。先輩に聞いてみる人。逆に絶対誰にも助言を求めない人。途中で放り出す人。「分からない」の程度や種類によって違うと思うんですけど、その人の生き方が出るなぁと思ってます。

「分からないこと」に向き合うのは恐ろしいことです。「分からないこと」への対処法は、そのままほとんど「恐怖」への対処法だと思います。

例えば初めての台本に向き合う時の気持ちって、「真っ暗闇の中に真っ黒いドアが100個くらいあって、その内の1つか2つは外に通じてます。それを1ヶ月以内に探して下さーい。ちなみに途中には落ちたら死ぬ崖とかビル10階分くらいの壁とかがあります」って言われているような感覚で。それを僕らは這いつくばって探すわけで。しかしこの真っ暗闇の淵を覗き込むという行為が、僕にとっては結構、いや、死ぬほど面白いのです。経験や実績(大してないけど)を全部放り出して、その闇の中に身投げしたいという欲求があって、それって破滅願望一歩手前のような気もしたり。

「分からない」に真っ直ぐ向かって行ける人は強い。自分の弱さや醜さを飲み込める人は強い。出来れば自分はそうありたいと思ってます。

「分からない」を楽しめたら、人生かなりハッピーな気がします。だって世の中のことなんて大抵分かんないですからね。

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