遅ればせながらご報告。

どうも、須貝です。

遅ればせながら、先日11日にオーストラ・マコンドーRe:オーストラ『トーキョービッチ,アイラブユー』が無事終演致しました。
ご来場下さった皆様、応援して下さった皆様、本当にありがとうございました。

年内演じ納めでした。いい形で今年を締め括れたのではないかなと、思っています。

正直、苦しかった。このタイミングだったからということもあるだろうし、あえてそういう作り方をしてみたからかもしれないし、自分の至らなさを突き付けられたからということもあります。とにかく苦しかった。

この年齢、立場、今考えていること、そういうタイミングでこのメンバー、この公演に携わったからこそ考えることがありました。今のことも先のことも考えざるを得なかった。どうしたらいいのか、どうすればいいのか、そんなことばかり考えていました。

今回は、役を自分に近付ける、親しませるということを全くしませんでした。与えられたこと、役の外の状況から及ぼされることを、ただただ自分の内側に溜める作業だけに徹してみました。だから僕は今回演じた役のことを全く好きになれなかったし、理解も出来なかったし、助ける気にもなれなかった。それがいいかどうかはもうちょっとしないと分からない気がしますが、新鮮な気持ちだった。ただ、とても苦しかった。

もっと相手に何かを与えられる人間にならないといけないと強く感じました。今回の役で言えば例えば僕の妻に対して、彼女を幸せにさせ続けなければならなかったし(そうでないと裏切られる時の衝撃を与えられないし)、僕の浮気相手が無理なく僕のことを好きになってくれるようにしなければならなかった(そうでないと作品の説得力が著しく欠けてしまう)。少なからず彼女たちに自家発電(自分で感情を作らざるを得ない、みたいな意味で使ってます)をさせてしまった。本番中だけでなく稽古など、それ以外の時間でももっとケアしたり気を遣ったりすべきだった。まぁ僕のそんな努力など別に必要ないくらい、彼女たちは素晴らしい役者だったから良かったけど。
それが出来なかったのは、僕の人間としての問題だったり(自分のことしか考えていなかったり)、僕の役者としての力量不足からくる余裕のなさだったりしたのだろうと思います。自分の嫌いな部分ばかり目に余ることが多くて、良い評価を頂いても素直に受け止められなかった。けなされた方が安心した。そんなの不健全だと、当然思います。

今回稽古中にあることがあって、そのせいで自分がいかに傲慢な人間かも再認識したしね。本気で自分を殺してやろうかと思った。殺そうかと思った。クソ腹が立った。良くないね。それってもう技量じゃなくて人間の問題じゃないか。

今回はっきり分かったことが二つあります。
もっと自分を好きにならなければ、誇れるようにならなければ。
もう多分一人ではやっていけない。僕一人では耐えられない。やらなければならないことの質が上がってきたために、一人で対処できるレベルを超え始めている。
この二つを、なんとかしなければならない。

そうでないと、多分この先もう前には進めない。このままではいつかやめてしまう。

だからとりあえずそれらを何とかしようかなと思っています。どうすればいいかはもう分かっていて、それが出来れば二つが一遍に解決するのですが、なかなか気持ちが進まない。マコンドーの倉本さんにも必要なのはそれだけだと言われました。分かってるんですよ、僕自身も。

しかし、気が進まねぇ。どうやったら自分を誇れるのか、自分の何を誇ればいいのか、本当に分からない。役者やってる自分は多分凄いと思うんだけど、それでもまだ何も出来ていない。まだ一つも成し遂げていない。悔しいな。

やればやるほど、出来ることが増えれば増えるほど、何も出来なくなっていくような、信じていたものが信じられなくなっていくような、自信がどんどん失われていくような、僕は、良くなっていっているのか悪くなっていっているのか、分からない。

これ以上書いていくとどんどん気持ちが暗くなっていくような気がするのでもうやめまーす。世の中はクリスマスめいているしね。俺もアゲアゲでいきましょうかね。家にツリー飾ったりね!!多分しないけどねっ!!

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