2013年5月5日(日)、雑記。

どうも、須貝です。

春なのに気温が上がっていない気がする。花粉症は治まったけど風邪を引いている。
そんな最近です。更新が滞り、すみません。最早今更毎日更新することなど期待されていないと思いますので、せめて更新されぬ時間も読み耐え得るようにしっかり書こうと思います。

ご報告や思ったことや感じたことなど、とにかく最近のことを。

・東京ハートブレイカーズ『サイレント・フェスタ』、無事終演致しました。ご来場下さった皆様、応援して下さった皆様、ありがとうございました。
ずっと、30になる前にもう一度どこかで叩きのめされておかないと、将来大変なことになる、と思っていました。ありがとうございます。叩きのめされました。そういう考え方をしていたこと自体、自分を過信していたのだということにも気付きました。

今後いつ共演出来るか分からない豪華メンバーの中に限りなく一般人に近い人間が放り込まれて、毎日一人だけ素人が紛れ込んでいるような劣等感と焦りと自己嫌悪に苛まれながら臨んだ現場でした。最高に楽しかった半面、最高に辛かった。振り切られまいとしがみつく日々でした。何も出来なかった。でも、何か出来た。そんな気がする。

憧れた皆さんは有難くも憧れたままの皆さんで、憧れた以上に素敵な人たちで、僕が産まれた頃から(比喩でなく本当に)演劇に携わり、お客さんの目の前に身を晒し、傷付き折れてその度何度でも立ち上がったつわものたちで、毎日震えた。役者力は人間力。まだまだ足りない。足りないことだけがとにかく、分かった。

今までは山の高さを知らず、でも俺も結構高い所にいるはず、なんて風にしか自分を捉えることは出来なかったけど、風が吹いて霧が晴れたように、彼ら、つまり山の高さを知って、高い、限りなく高いけど、これでようやく高さは分かった。登り方もなんとなく分かった。じゃあ登ってやろうじゃないかという、そういう感想です。

それらはさておき、本当にいい公演でした。粟根さん、みのすけさん、たつやさん、そぜさん、はぎさん、りゅうじ、西山さん、石川さん、そして首藤さん。最後にほさかさん。本当に多謝。また次があるよう、また皆さんとやれるよう、とにかく続けます。走ります。イェイイェイ。

・我らが西川康太郎兄さん(ゲキバカ)が総合演出を務めるパフォーマンス集団、おしゃれ紳士さんに脚本を提供致しました!!昨年書いた『フリーフォール』という女子高生2人のお話を、男性たちがやるらしいです(僕もよく分かっていない)。でも面白そう。タイトルは以下。

おしゃれ紳士単独公演
Charade vol.5
オシャレ紳士の春の祭典
~サロン・ドゥ・シャレードへようこそ~
– サブテレニアン提携公演 –

です。何が何やらさっぱり分かりません。公演は5月21日(火)と22日(水)。詳細はhttp://oh-charade.com/から。
マジでかっけーアニキたちの素敵パフォーマンスなんですよ。僕は22日に観に行きます。楽しみー!!
自分の脚本がどうなるかってよりも、単純に楽しみです。皆さんも是非!!

・こっから先は、結構暗い話をするので、読みたくない方は読み飛ばして下さい。
でも正直に書きました。

・ハートブレイカーズのちょうど稽古中の時期に、友達が亡くなった。今までも知人や親しい人を亡くしたことはあるが、まさか、という人で、同い年で、大好きで、近い友人だった。同じく友人の、その人の恋人のことをまず思って、彼が心配で、会いたいと思った。共通の友人たちと電話で話して、僕は僕の友人にも、耐えられずに電話をして助けを求めた。
稽古の期間中は、出来るだけ忘れているようにしていたけど、ことあるごとに、色んなことが彼女の思い出に繋がって、家にいる時や外を歩いている時や電車に乗っている時に不意に動けなくなったり立ち上がれなくなったり、ご飯が食べられなくなったりした。今でもたまにそうなる。これがいつまで続くか分からない。

何をすればいいのか、分からなくなった。

あなたが何をしていてもいい。役者をやめたって仕事をやめたって地元に帰ったっていい。ちょっと悪いことしちゃったり誰かを傷つけたり悪口を言ったりしてもいい。無責任に盛り上がって楽しんで明日のことを忘れて責任を放棄したっていい。何だっていい。どうなっていたっていい。でも頼む、お願いだから死なないでくれ。病気だろうが事故だろうが、絶対に死なないでくれ。お願いだ。生きていたらどんなチャンスだって有り得る。死んだら何も出来ない。残された僕らはどうしたらいい。僕が言っていることを嘘くさく感じる人があるのであれば、是非会って話そう。こんなにはっきりしたことはない。頼むから生きていてくれ。君が大事だ。誰だって大事だ。

時間を作って、彼女に会いに行こうと思っている。出来れば友達と一緒に。彼女にもう一度会いたい。会って抱き締めたい。

・僕がそういう状態だった時期に、親友に助けを求めた。彼女は前に私も助けてもらったからと言って、会いに来てくれた。その時その人が一緒にいてくれたことが、どれだけ助けになったか。ちょうど僕の稽古もうまくいっていない時期で、気持ちが潰れそうだった。その人の前ではじめて泣けて、やっと彼女が死んだことを認めることが出来た。

その同じ人とその後別の時にまた電話で話していて、僕は、演劇をやっている自分のみが必要とされていて、それ以外の自分に居場所がないというようなことを話した。それがとても当然なことなのは分かっているが、一つの道を行くことの虚しさがあって、もう耐えられないような気がした。その人は演劇をしていなくてもいいと言ってくれた。生きていていいと言ってくれた。そう言って欲しかったから僕はその話をしたのだけど、だから凄くずるいんだが、それでも救われたと思った。

やっぱり僕は、自分を好きになれない。色々と努力したが、どうも難しいようだ。演劇に携わる自分はまだマシだと思うが、それ以外の部分にはあまり目を向けたくないとやはり思う。それでも、なにも死ぬことはない。生きていて欲しい。

昔付き合っていた人で、今は家庭を持ち子供がいる方の、存在や幸せが僕の心の光だといったようなことを前にここで書いた。その人が変わらずにいてくれていることや、幸せに笑っていてくれていることで、僕は満たされる。それでいいと思っていた。

自分が生きていることや、自分が誰かに同じように思ってもらえていること、自分もまた幸せであることを祈られている人間なのだということが、僕の心に新たな光を灯したような気がした。それは凄く新しい感覚だった。そういう光が自分に起因して灯るものだと思ったことはなかった。

僕が僕のことをどう思っているかということは、大きく変わりようがないし、僕の人生にあまり関係がない。少しでも、外に、誰かに、自分以外の何かに愛情を感じることが出来れば、変わることもずっと多いのかもしれない。生きることを別の形で受け入れることが出来る。おかげで前に進める。

今後、彼女はきっと恋人と幸せに暮らして、結婚するかもしれないし、して欲しいし、僕らは同じ仕事に携わることが減るかもしれないし、それぞれ活躍の場が変わるかもしれないし、そうやって段々と疎遠になっていき、会うことも少なくなって、僕のことを思い出す回数もどんどん減っていくのかもしれないし、その内会っても話すことがなくなっていくのかもしれないし、もしかしたら何も変わらないでいられるかもしれないし、そうあれば嬉しいし、でももしかしたら、お互いにどういう思いを持っていようが、届かないことの方が当たり前になっていくのかもしれない。それでもいい。お互いの人生の中でそういった時間を持てたということが、かけがえのない財産となるだろうと思っているし、実際かけがえがないし、確信している。

意味なんかなくてもいい。演劇しかない男でもいい。それすら大したことがないと気付いてもいい。他の部分はゴミ野郎ですねと言われてもいい。というか全部合わせて考えてもクソですねと言われてもいい。役者の自分をだいぶ信頼していらっしゃるみたいですが、何の根拠もなくよくそう思えますねと言われてもいい。その全てが事実でもいい。

僕は僕と同じ思いを誰かにさせたくない。だから生きる。出来るだけ長生きする。手放さない。しがみつく。迷惑をかける。嫌な思いをさせる。気持ち悪いと言われる。どうだっていい。うるせー。クソ食らえ。生きる。生きる。生きる。

・こっから先はわりと普通の内容。安心して。

・物語を書いていると、自分が祈っているのだということに気付くことが多い。

・今行きたい所。
韓国。
京都。
鎌倉。
横浜。
直島。
九州のどっか。

・今欲しいもの。
パソコン。
iPad。
休み。

・ピカソいわく(確か)、芸術は悲しみと苦しみから産まれるらしい。一票を投ず。というか、悲しみも苦しみも深ければ深いほど、芸術にでもしないとやってられない。

・新しい家の近くにはつつじが多く、白と朱がびっしりと咲き誇る様が壮観で、この花好きだ、と思った。花を見て美しいと感じる遺伝子と、何かを愛する遺伝子はきっと同じか似てるやつだと思う。

・カスガイ 2nd connect 『バイト』、絶賛稽古中です。最高の現場から最高の現場へバトンタッチ。楽しいことばっかり。今年の夏は燃えるぜ。

以上。

風邪、めっちゃ流行ってるみたい。皆さん気を付けてね。俺も早く治します。

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