やります、三上くん。

どうも、須貝です。

いよいよ、『さよなら、三上くん』、15日より開幕です。
絶賛稽古中です。ガシガシ進んでます。
毎日稽古場で笑い、泣き、震えてます。こんな作品になるとは思ってなかったなー。

演出をしていると、これを書いた人は一体何を考えてこの言葉を書いたんだろうと立ち止まることの連続で、自分で書いたというアドバンテージが全く使えなくなってくる。自分のことがよく分からないのか、忘れているのか、そのどちらもなのかもしれません。当時自分が何に感動して何に怒りを感じたのか、もう一度丹念に捉え直す、掘り下げる、そういう作業をしています。

もう、自分が正義であるなんて思うことは、出来ません。間違いの連続だった。取り戻せるなら取り戻したい。何度も何度もそう思う中で、でも今がその上にある以上、戻りたくなんかない。正しくなかった、でも、正しくあろうとした自分がその時はあったはず。それを頼みに生きている。

最近は稽古をしながら、タイトルに冠した三上くんという人間のことを考えています。彼のことを考えているとなんとなく、生きていることが許されている気持ちになります。最初はただの記号だったはずなのに。人間は勝手に意味を与える生き物だからなぁなどと思いつつ。その意味が悪いものじゃなくて良かったなぁと思いつつ。

正しさと過ちの間にいて。
自棄と死守の間にいて。
繊細と大胆の間にいて。
愛と怒りの間にいて。
素直と意固地の間にいて。
あなたと私の境界を探している。
分かっていることの量が少なくて、
分からないことだらけで、
それで本当に良かった。

なんか、そういう、上手じゃなくていいから嘘を吐きたくなかった。そういう作品かもしれない。
お待ちしてます。期待は裏切りません。期待して下さい。

monophonic orchestra 5
『さよなら、三上くん』
2015年4月15日(水)~22日(水)
APOCシアター

望郷編→http://monophonicorchestra.com/boukyou-page
追憶編→http://monophonicorchestra.com/tsuioku-page

※注意事項(ご予約の前にお読み下さい)→http://monophonicorchestra.com/attention

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