10周年&予約開始。

どうも、須貝です。大変ご無沙汰致しました。
まさかの先月ノー更新です。マジですんません。

さて、それはさておき。

なんと。

このブログ、

2005年5月23日に始まったので、

10周年です!!!!!

…っていうのを先月やるつもりだったんですけど、完全に忘れてました。

いやーしかし10年ですよ。本当にありがとうございます。10年続くもんですね。色んなことがあったなー。
10年前ですからちょうど20歳の時に始めたわけですけども、当時の自分が今の自分見たら「おいもうちょいちゃんとやれーや」って言われそう。でもおじさんは一応元気でやってますよ。

自分もそうだけど周りも結婚したり子供産まれたり色々変わってますよ。そりゃひと時代ですもの10年は。変わりまさぁ。
大学卒業して劇団に入って劇団を始めて劇団をやめて今もまだ演劇をやっている。細々とですけど、どっかでやめてるような気がしてたんだよな、実は。でもまだやってる。ただの意地ではなくて、求められているからだと思いたい。いつまでもそう感じていたい。この10年でやめていった人や去って行った人のことも考えてしまうから。

と、いうことでまた諸々を書き連ねさせて頂きます。

■予約開始。

monophonic orchestra 6『時々は、水辺の家で。』のチケット予約が明日の10時より始まります。もう今日か。あと数時間ですね。

この作品は2013年12月にやりました『1万円の使いみち』という作品と同時上演でリーディング作品としてやっていた脚本なんですけど、今回晴れて劇場で上演しようという。前回の『さよなら、三上くん』とはまた違った雰囲気になってます。

お話の舞台はとある別荘。某県山中にひっそりと建つ、窓からは小さな湖の臨める水辺の家でございます。高名な画家、仁尾鈴音がアトリエとして多くの時間を過ごし、晩年を送った家です。その家を相続した彼女の娘、小説家の仁尾千春がそこを訪れる所から物語は始まります。

色んな芸術家たちが夏の間だけ過ごしている家なんですけど、そう、今回は絵の話とかいっぱい盛り込まれてます。僕が大学の美術史学科を卒業したっていう謎の経歴を存分に発揮した作品になってます。別にそれはいいんだけど。

なんというか、愛されていることとか愛していることとか、自分なりに考えていた頃の作品で(書いたのは多分三年くらい前です)、今読むとこそばゆい部分もあるんですが、それを実際舞台にするにあたってどうするか、今の僕がちゃんと滲むようにしたいです。

ちなみに元々小説で書いたんですこれ。それを戯曲に書き直しました。小説の方は恥ずかしいので今はどこにも出せませんが、いつかちゃんと書き直してちゃんとどこかへドロップします。

詳細はこちらから!

■さよなら、三上くん

本当は先月ちゃんとご挨拶すべきだったんですけど、monophonic orchestra 5『さよなら、三上くん』、無事終演しておりました。報告が遅くなってしまってすみません。

単純に大変過ぎて体調やら生活のリズムやら心の持ちようやらを整えるのにまるっと一ヶ月掛かりました。2バージョンが大変だということがちゃんと分かりました。世の皆さんが2バージョン公演とかやってるの、マジでリスペクトします。

しかも一方が1年間ワークショップをやってきたチームの発表公演、っていうのも、またいつもと違った部分で、大変だったけどお返しもでかかったです。別バージョンのキャストの皆さんも一緒にやりたかった人たちだったし。旗揚げの動員数を初めて超えたし。本当に皆様、感謝感謝です。

モノフォニックオーケストラという団体は自分でやっている団体で、どこかの会社とか事務所とか劇場から求められてやってるわけじゃなくて僕がやりたいからやっている団体なので、いまいち、本当にやっていいのかなぁとか続けても大丈夫なのかなぁとか自信が持てないんですよ。それを証明する手立ては動員数しかないんですけど、今回はそれを別にして、ちょっと、まぁもうちょいやっても大丈夫そうだ、と感じられたというか。役者やってると分かりやすいんですけどね。主宰はなんか、そういう存在意義みたいなことばっか考えちゃう。本屋さんに行くと絶望するんです。テレビを観ていても。TSUTAYAに行っても。こんなに本やコミックや番組や映画が溢れた世の中で、自分が何かやる意味があるのか。考えちゃう。

社会的には、僕がどんなに強い気持ちを持っていようが、現段階では僕が何かをやらなければならない意味はない。自分が世の中に必要だなんて思える自信も根拠もないですね。有名じゃないし。より優れたものも代わりになるものもいくらでもある。
しかし個人的には、自分の作品以上に自分が面白いと思うものがない。だからやってるんです。僕が一番面白いと思うものを、まだ僕以外誰もやってないから。いつかそんな人が現れたらその時はすっぱりやめてその人のファンになるでしょうね。

それじゃあ売れないよって言われるんですけど、そうでしょうね。そう思います。その代わり肩から力が抜けました。今の僕の方が昔の僕より好きです。

■10年について。

10年間ということを今回少し考えて、どんな大人になりたいか考えたんですよ。ひねくれた大人にはなりたくねぇな。生まれた時から死に始めてるんだから、今さら何をみっともなく生きることがある。真っ直ぐ生きてぇ。

数年ぶりに会った人がいて、自分が知らないその人の時間のことを考えるんだけど、それでも通じている部分のことも考える。その人は家庭を持っていて子供もいて、もはや隔たっていること以外は何の事実もないんだけど、大きな問題じゃない。生きれば生きるほど時間を重ねれば重ねるほど、ただそこにその人がいてくれたということを何よりも大事に思うようになるのだと、感じます。勝手なものだから人は。勝手に絶望して勝手に救われて、勝手に気ままに生きているから。そういう勝手な時間がたまに交差するのであれば、もう形なんかどうだっていい。泣きたくなる。

■卓球の話。

ちょっと前に卓球をしに行ったんですけど、僕中学の時卓球部だったんですよ。で、元々はペンホルダーで。ペンみたいに持つタイプのやつです。ペコが使ってたやつね。しゃもじみたいな。そんでわりといいとこまでいってたんですけど、ある時ほんと、思い付きレベルの気まぐれでシェイクハンドに変えたんですよ。握るだけのタイプのやつ。うちは一族のマークみたいなラケット使うやつです。

そしたら先輩に、「そのままペンでやってたらかなりいい選手になってたのに。もったいない」って言われたんですよ。いや、言ってたらしいってのを聞いたんですけど、僕は両方出来るってことの方がいいなって思っちゃったんですよね。

なんか人生において全般的に、そういう考え方してるなーって最近気付きました。

■ミレニアム

ドラゴンタトゥーの女でお馴染みの小説、『ミレニアム』シリーズを最近読み耽っています。ガスガス読めちゃう。著者スティーグ・ラーソンは第三部以降も構想がありまくったというので、亡くなったのが惜しまれます。現在僕は第三部の下巻まで読んでます。大詰めです。

第一部は映画化もされているので大体の内容をご存知の方も多いと思います。第二部、第三部は続いた話なので気合入れないと読めないかもしれませんが、第一部は読みやすいのでお薦めです。ハリウッド版は正式に続編の製作が断念されたらしいんで残念ですが。それでも映像で観たい!という方は本国スウェーデンが三部とも映画化してます。僕は未見ですが、リスベット・サランデル役をノオミ・ラパスがやってますよ。

ドラゴンタトゥーの女というのは、原題では『女を憎む男たち』だそうで、これは全編を通したテーマです。男性暴力の被害者として、男性中心の社会において能力があるのに不当に虐げられる社会人として、ひたすら闘う女性たちを描いています。正直、自分が男であることが心底嫌になる小説です。出て来る女性たちが皆カッコいいです。
扱っている題材は虐待や性的暴力、近親相姦、人身売買に売春組織にセクハラやパワハラ、ストーカー被害まで、罪として成立しにくい、司法も行政も目をつぶりがちなテーマが数々並び、決して明るい小説とは言えません。

この小説、それでもどんどん読めてしまうのは、勧善懲悪だからです。悪い奴はガンガン断罪されます。必ず罪を償うことになります。だからこそフィクションなのかもしれません。でも、いいじゃないですかそれで。ラーソンの怒りが痛いほど伝わってきます。その気持ちが消えぬまま一気に書いた小説だから、一気に読めるんだろうと思います。

『ホテルニューハンプシャー』もちょっと思い出しましたけど、根本的に違うのはそういう所なのかもしれません。

■プリズナーズ

続けて、最近観た中で一番面白かった映画。ヒュー・ジャックマン主演の『Prisoners』、お薦めです。

全編通して凄い緊張感です。カメラワークが最高に良くて、誰がやってんだろうと調べたら道理で、『ノーカントリー』と同じ人でした。『ジャッキー・コーガン』のカジノの襲撃シーン並の緊張が2時間続くと思って下さい。疲れましたよ。

脚本も演技も秀逸ですが、最も良いのはタイトル。とらわれた人々。少女誘拐監禁事件がベースになっていますが、人は何にとらわれているのか、そんなことを考えさせられます。この話は宗教の話なんですね。キリスト教的なものが全編を縁取っているような気がします。その辺が日本であまり話題にならなかった理由なのだろうか。

でも僕は、そういうの抜きにして面白いと思ったんですよね。伏線の張り方もいい。ラストがすっごくかっけーので観て下さい。出来れば静かな環境で。音の良く聞こえるように。

ヒュー・ジャックマンはもちろん、久々にご登場のテレンス・ハワードとか不気味な役やらせりゃ天下一のポール・ダノとか、そして大人の魅力むんむんのジェイク・ギレンホールが熱いデカを演じています。

なんか、なんていうか、こういう作品に役者で参加出来たら最高だなと思った。

■パンと花。

パンを一つ持っている。ポケットにはあと一つパンを買えるだけの金が入っている。
その時余分にもう一つパンを買うか、食卓に飾る花を買うか。
生き方は極論すればその二通りなのだと思う。

そして僕は花を売る。

梅雨が来ますね。夏もそこまで好きじゃあないが、梅雨よりはマシ。
早く秋来い。

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