ドラえもん映画のことを考えている。

どーも、須貝です。

さて、最近の皆さんの最大の関心事といえばもちろん、ドラえもん映画ですよね。…例えそうではなくても仮初にそう言っておいて下さい。

全世界に衝撃の走ったドラえもん古参声優陣(一期生)総とっかえ、バトンタッチしてオールニューキャスト(二期生)でお送りする初の長編映画なわけですが(別に僕がお送りするわけではありませんが)、皆さん、もう観ましたか?ちなみに僕は全く観るつもりはありませんが、空想ばかり掻き立てられるのです。

古来よく言われてきているのが、「ジャイアン、映画では善人説」ですね。これは現在では小学生も知っているほど市民権を得た説で、緊急時における人間の性善的反応の良い例として学会でもしきりに引用されていますが(嘘っぱち)、もうなんか今更ネタにするのも恥ずかしいくらいです。

しかし、しかしですよ?皆さん、冷静に考えてみてくださいよ、映画なんですよ?二時間あるんですよ?いつもの十五分一本くらいのお話だったらまだしも、ジャイアンくらいの小悪党が二時間粘ったらさすがにキツイでしょ?いいじゃないですか、いちいちそんなに目くじら立てなくても!!

それでもまだ納得出来ないという人のために、ちょっとしたケーススタディー(?)ですよ!!

○もしも新作映画、「のび太の新魔界大冒険」の中でも全編通してジャイアンが悪人だったら!?

・導入部で悪人。

→今回の映画、昭和・平成のダメ男、のび太君がもしもボックスで魔法の世界を作っちゃうらしいんですが、恐らく、これもジャイアンたちにいじめられて浮世が嫌になったからでしょう(あくまで予想)。ここまでは普段通り。

・パラレルワールドでも悪人。

→その世界にはもう一人のジャイアンとかスネ夫とかがいるらしいんですが、のび太君以外の皆が魔法を使えるらしいんですね。ってことは元々悪人のジャイアンはきっとそれを悪用しているはず。万引きや強盗は日常茶飯事、あるいは麻薬の密売などにも手を染めているかもしれませんが、それ以上の犯罪はさすがに子供向け映画だから設定しないでしょう。

→いや、もしかしたらしずかちゃんを手篭めにしたり、殺人をもみ消したりするくらいのことはしているかもしれません。詳しくは本編を参照下さい(絶対ない)。

・悪い奴らが現れて世界が危機に陥っても、やっぱり悪人。

→定番の構図、悪い奴らが現れてそいつを倒さねば!みたいな流れになるわけですが、その局面に至ってもやっぱり悪人。確実に悪側に付くことでしょう。そして恐らくスパイ的な役割を買って出るはずです。

→皆さんももう気付いていると思いますが、そうなるともう同級生だから、なんて甘いことは言っていられません。ただの敵です。

・手違いでのび太が現実の世界に帰れなくなっても、相変わらず悪人。

→ママの手違いでもしもボックスを捨てられ、元の世界に帰れなくなったのび太君。俄然やる気を出すジャイアン。「帰る方法を知っている」、「魔法でなんとかしてやる」、「うちのおばさんもそうやって出た」などと言って見返りに金銭を要求し、毟れるだけ毟り取ることでしょう。

→そうしておきながらトンズラ。捨てゼリフは、「のび太のくせに生意気なんじゃないですか?」となぜか敬語。最早人のクズです。

・のび太がマジにピンチとなっても、呆れるほどに悪人。

→悪の大魔王的な奴にやられて木などの下敷きになるのび太君(あくまで予想)。そこへジャイアンが駆けつけますが、無言で見つめるのみ。助けません。ほくそ笑む大魔王にワインを饗したりします。

→「どうして、どうしてだよ、ジャイアン!友達じゃないか!」と叫ぶのび太。それに答えるジャイアンは、「だってのび太はあくまでのび太じゃないですか、致し方ないですよ」とやはりバカ丁寧なまでの敬語。最低です。

→結果、のび太は半身不随、もしくは植物状態に。リアルにドラえもんの助けが必要になってしまうという寸法です。

・本っ当に最終的な局面になっても、どうしたもんかと思うくらい悪人。

→クライマックス、なんだかんだで皆ピンチ。ジャイアン子飼いのスネ夫も顎を骨折する重傷、しずかちゃんは色々あって子供の産めない体に。ドラえもんも半壊状態(ファースト・ガンダムの最終話並)で、ドラミはフォーマットされて初期状態に。こんなに皆がピンチになっても決して助けません。

→「クフケフフ、バカ共が!だから言ったんだよ、大魔王様に従っておけってな!!」、などとおかしな笑い方をして苦しむ仲間たちを嘲笑。しかもさりげなく「体制に従っておけば安心」的なお役所根性も垣間見えます。もう尊敬できません。

→「あの熱いハートを持ったジャイアンはどこに行ったんだよ!?」と砕けた顎で叫ぶスネ夫。そこでジャイアンは「そんなもの、最初からありませんが何か?」と返すが、微妙にお笑い通な雰囲気を醸し出す辺りも悪人。

・現実世界に戻っても、「え、ちょ、マジすか…」と引いてしまうくらい悪人。

→魔法の力を持ったままこちら側の世界へやってくるジャイアン。ロシアンマフィアなどに取り入ってのし上がり、モナコに別荘を買って女を囲ったりカジノで豪遊したりの毎日。ここまでくればもう恐らく子供たちの心にはトラウマ以外の何物も残ってはいないでしょう。

…ね、言ったでしょ?だから映画になると生まれるちょっとした矛盾やご都合主義なんて見過ごしておいた方がいいんですって、お互いに。

というわけで、真相の程は本編でご確認を。

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