フランス旅行記・その5


どうも、須貝です。

パリ上陸から一夜明けた朝はとてもよく晴れていました。何となく空の色の質が違う気がして(鮮やかな気がする)、青空を見ているだけでウキウキします。ホテルの窓から外を見ると、一晩明けても街並みはヨーロッパ(当然)。小さなことにいちいち感動します。どこを見ても石造りだぜ!どこを見てもフランス人ばっかりだぜ!…と思っていたら日本人のおばちゃんの二人組が。おばちゃんとおばちゃんのお母さん、らしいです。うちの両親とか連れて来たら面白いだろうなぁ、とふと思う、そんな朝の風景でした。

風呂入って着替えて、日本から持ち込んだ味噌汁を食べ(ちょっと安心するもんです)、一旦皆で集合します。で、暫し別行動して散歩がてら朝ご飯を食べに行きます。エルムさんこと高木エルムさんと、れお君こと玉置玲央くんとホテルの近くを散策へ。れお君が前日に方々見て回ってたらしくて、小さな商店やらカフェのある辺りをぶらぶら。商店では美味しい林檎ジュースを買いました。フランスはすげー物価が高いと思ってたんですけど(駅の自販機で売っているコーラの500mlのペットボトルが、日本円で300円くらいする。物価が、って言うよりは円とユーロのレートの問題ですけど)、小さいお店だとほとんど日本と変わらない、むしろ安いくらいで売ってるんですね。ユーロも捨てたもんじゃねえな(?)!

色々なお店の並ぶ通りを歩き、一軒のカフェに入ります。ケバブ屋さんもあったんだけど、さすがに朝っぱらからケバブは重いだろう、ってのと、まだ開いてなかった…で、断念してそのお店に入ったんですけど、雰囲気がまたいいんですね。気張っている感じが全然なくて。オープンテラスもあって、そこで食べてもいいなって思ったんですけど、流石に寒かったので、中でぬくぬくと朝食です。

そこには朝食セットみたいなメニューがあったので、それを頼みました。クロワッサンと細いバゲットとコーヒーとオレンジジュース。ジャムも付いてて、それがまた美味い。自分の家で作ったような、自然な甘みの美味しいジャムで、これがパンにとてもよく合うんです。オレンジジュースもオレンジを実際に搾ったフレッシュジュースでこれもまたうまし。そしてクロワッサン。今まで俺が日本で食べていたのは何ワッサンだったんだ!?と、よく分からない動揺を隠せないほど、美味しい。サクサクとした衣の口当たりが良く、じんわりとバターの風味が口の中に広がります。美味しい。何個でも食べられそうでしたね。さらにダメ押しでコーヒーも美味い。日本のコーヒーも全部このくらい美味しかったら、毎日が幸せなのに…。

充実した朝食を終えると、今度は皆と再び合流して本日のメインイベント、凱旋門へと向かいます。ほんとに天気も良くって、休日のお散歩気分。地下鉄に乗って凱旋門の最寄り駅まで行きます。前に話した地下鉄の変な人々とはここで出会いました。

駅に着いて階段を上っていくと、エッフェル塔の時と同じく唐突に現れる凱旋門。凱旋門ってのは本当はたくさんあるんですが、これが一番有名ですね。正式にはエトワール凱旋門と呼ばれています。
青空をバックに豪快に聳え立っています。日本では決して目に出来ない光景ですね。周りには何もなく、石造りの巨大なモニュメントだけがそこにある。そんな不思議な風景です。

門の周りには円状の、ロータリーとでもいうか、そういう形の道路があって、凱旋門を中心に十二本(あるらしい)の通りが放射状に伸びています。これがエトワール=星と呼ばれる所以。その内の一本がかの有名なシャンゼリゼ通りなんですね。とりあえず凱旋門をバックに写真を撮ります。メッチャ観光客です。

で、地上に出てみるとちょっと戸惑うのが、一体当の凱旋門にはどうやって行けばいいかということ。よく分からなかったので観光客の皆さんに付いて行くことにしました。日本人魂を見せつけてやります。二階建てのバスなんかが走っていて、正にヨーロッパな風景でした。凱旋門の足元には地下を通って行くようで、異様に暗い地下道を、観光客でごった返した中進んで行きます。少し不安になるくらい歩くんですけど、途中ではぐれそうになっても、エルムさんが背が高いもんで、助かります。

凱旋門の足元に出ると、そこはもはや彫刻の森。聳え立っています。下から見上げる石造りのアーチは、自分の持つ大小の感覚が一気に鈍るほど、巨大。そして壮麗。ギリシアの神々と、月桂冠を受けようとするナポレオンの彫刻が正面に施されています。レリーフというよりは、最早彫像と言った方がいいでしょう。

当のナポレオン一世は、この門の完成を見ることなく亡くなりました。本人が死んだのに命令だけが生きて出来上がった門。格好良いから政敵も認めて製作を受け継いだんでしょうか。とにかく、こんな凄いもんが世界にはあるんだ、という、素朴な感動。世界中を見て回りたくなりました。

凱旋門の足元の地面には、歴代の戦勝記念のレリーフがあります。第一次世界大戦で戦死した無名兵士のお墓もあって、正に、世界史を感じました。本当は上にも上れたんですが、時間の都合で今回は断念。今回って、次回はいつになるんだ…。25になるまでにもう一回来たいな。

名残り惜しみながらも凱旋門を後にし、皆でランチへ。なんか賑わっていて皆が美味しそうな物を食べているレストランを発見したので、日本人九人がぞろぞろ入っていきます。ポテトとかハムとかソーセージとか、美味しいんですね~。パンもコーヒーもやっぱり美味しい。パン&コーヒー好きとしては最高の国です、何度も言いますけど。

フランスでよく見かける、お店の人が腰に付けているコインホルダー(多分ユーロの硬貨が全部種類別に入るんだと思います)がなんかカッコ良くて、そう言えば食べ物屋さんでレジ売ってる姿を見てないな、と思うと、これも文化なのだなぁとしみじみ。

さて、腹ごしらえも済んだら、今度は美術館巡りだ!!

~つづく~

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