東京ジャーミイに行って来た。

どうも、須貝です。

今日ぽかっと休みになったので買い物に行って来ました。まず下北に行ってから渋谷に向かったんですが、その途上で奇妙な建物を発見。井の頭通り沿い、代々木上原駅のすぐ近くです。井の頭通り沿いには謎の建物が多いですが(あくまでイメージ)、その中でも群を抜いて訳分からん建物でしょう。名前も「東京ジャーミイ」。謎です。

今まで割とこの道を通って来たはずなのになぜ気付かなかったんだろうというくらい、存在感のある建物。通り沿いの背の高い街路樹の、青々と茂る葉の上にさらに突き出す巨大な尖塔。ありゃあなんだとわざわざチャリを降りて確認に行くと、「ようこそ」と書いてあるじゃないですか。これはもう行ってみるしかないですね。

中に入ると大理石(?)造りの広いホール。所々に絨緞や色とりどりのタイルが飾ってあります。案内を見るとどうやらトルコの文化センターらしい。

奥まった所にはイスラムな雰囲気のソファや机が置いてありました。まん丸の石が天辺に置かれ、それを水が下から押し上げてカタカタ鳴る、奇妙な噴水らしきものも置いてありました。あれは何だったんだろう。

というか、中に入っても人の気配が全くありません。誰もいません。恐ろしいくらい無用心な建物です。壺や椅子が置いてありますが、持って行かれたらどうするんだ?

ホールを抜けると今度は食堂のような空間がありまして、その一角にどうやら事務所らしき場所があります(全部あやふや)。そこでは(恐らく)トルコ人の方が、眉間に皺を寄せて仕事しておられます。こちらに気付く様子もありません。無用心というか、無関心?文化センターと言いながら、文化を広めるつもりはないのかも…。

気を取り直して他に目を向けると、事務所前の机の上にちょっとした民芸品が並べて置いてあります。販売しているようです。その中に硬貨も置いてあったので、「ワーイ、トルコのお金ってどんなだろう?」と思って見てみたら、紛れもないおつり用の日本の硬貨でした。

やる気を出せ。

せめてお金くらい隠しておけ。日本には泥棒がいないとでも?

もうなんかちょっと心が折れかけたので、二階にある礼拝堂へ向かいます。階段を上ると一度バルコニーに出る作りになっているのですが、先ほどの尖塔を真下から見る形に。デカい。何をどうしたかったんだと問いたいくらいデカいです。

礼拝堂はだだっ広い、平べったい空間です。祭壇がないんですね。きっとたくさんの人が並んでお祈りするからでしょう。

ステンドグラスとか天井の装飾とかがとても綺麗で、何より静か。通り沿いとは思えません。お寺に行った時もフランスで教会に行った時も思いましたが、やはり宗教に関わる場所ってなぜか厳かな静けさと言いますか、人を敬虔な気持ちにさせる何かがありますね。静謐というやつでしょうか。隅っこの方で黒人の男性が本を読んでてすげーびっくりしました。イスラム教徒なのか、ただ休憩しに来てるのかよく分かりません。

ちょいと休んで礼拝堂を出ると、先ほど事務所にいた人や他の職員らしき人たちが階段を上って来ます。こちらの存在は基本無視。礼拝堂へと入って行きます。きっとお祈りの時間なんだろうなーと思いながら階段を降りようとすると、職員らしき人がドアに鍵を掛けています。そうか、お祈り中は人がいなくなるからか、と思い、

「あ、すいません、出ます」

と言って出してもらおうとしたら、

「ここはもう通れません」

と言われました。今鍵閉めたばっかなんだから開けてくれたっていいだろうと思いながらも、

「どこから出ればいいですか?」

と聞くと、

「階段使いなさい」

と返す職員さん。なんだろう、怒っているのだろうか。お祈り前だから気が立っているのだろうか(そういうもんなのか?)、と思っていると、彼がずかずかと階段を上ってくるので、僕も再び階段を上って戻る形に。彼も礼拝堂へ入っていったので、仕方なく自力で外に出る階段を見つけました。

なんだろう、この気持ちは。トルコの人は日本人が嫌いなんだろか。いや、日本人だって、お役所や施設で働いている人の中には無愛想な人も多い。全体的に無愛想な人が多い施設だってあるさ。トルコの人が皆そうだってわけじゃないさ。などと思いつつ建物を後にしました。しかしなんだ、もやもやする。

…ここまで話しておいてなんですが、写真を一枚も撮ってないのが痛すぎる。すみません。完全に忘れてました。なのでもう、実際に行ってみて下さい。見てみて下さい。きっと面白いと思います。無料です。っていうか出入り自由です。

ま、きっと愛想良く迎えられることはないでしょうが。

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