夢を売るということ。


どうも、須貝です。

なかなか寝付けぬ夏の夜に、ブログに思いの丈をぶつける25歳です。一年も半分が過ぎ去りましたね。

ちょっと思ったことを。世の常から離れた職にあるのであれば、せめて夢を売る者でありたいと感じます。僕は役者なんてやってますが、役者が夢を売らずにどうする!!と思うのです。

だから僕は意地でもお客さんやお芝居に関わらぬ一般の方の前では「お金がない」とか「バイトが…」とか「社会的地位低いぜ」とかいったことを言わぬようにしています。これは詰まらぬプライドと思われるかもしれませんが、僕にとっては重要なことです。

実際はそうなんですよ。貧乏じゃないですけど金持ちでもないですよ。売れてませんよ。でも見栄を張るんです。役者が見得を切るのは当然でしょ。

劇場にいらっしゃった方に夢を、非日常を、エンターテイメントを、という想い、それを担っているということの、誇りを失いたくないんです。言葉ってのは恐ろしいもんで、口にしている内にそれがどんどん自分を侵食していくもんです。実際は大丈夫でも「辛い」とか「疲れた」とか「もうダメだ」とか口にしていくと、不思議とうまくいかなくなっていくもんです。だからいつでも大丈夫なフリをしていたいんです。夢の売人として、お客さんの夢を奪っちゃいかんと思うのです。

「あの人普段どんな生活してるか全く想像できない」、「…かと言ってあの人の普段の生活、あんまり見たくないし興味ない」、それで結構、それでこそ役者だとわたくしゃ思うんですよ。どうですかね?北大路欣也さんがジャージ姿でコンビニでモーニング立ち読みしてたら…うわーっ!!

嘘を吐けとは言いませんが、僕は平気で嘘吐きます。詐欺師だのぺてん師だの言われても構いません。役者なんて所詮詐欺師でぺてん師ですから。でも夢売ってんだからいいじゃないですか。夢売らんかったらただの詐欺師でぺてん師で嘘吐きですよ。本当を語るなとは言いませんが、晒すべき本当は選ぶべきです。イメージ業ですから。

作品の種類や内容の話ではなく、心意気の話でね、お客さんには満足して帰って欲しい。お客さんにも劇場に夢を観に来て欲しい。評価とか評論とかそんな勉強しにくるみたいな気持ちで出来れば来て欲しくないなぁ。心空っぽで来て、財布の中身ちょっと減って心いっぱいになって家帰って寝る、みたいな。最近柿のアフタートークでお客さん皆難しい顔してるのがとっても気になる。楽しんで欲しいぜ。頑張るぜ。

急に夢の話とかしましたが、別に深夜のせいにはしませんよ。ほんとに思ってますからね。

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