マメ科多年草ツレヅレグサ

皆さん、いつも温かいコメントありがとうございます。そしてきよさん、僕は返信したいんです。しかしやり方がわからないんです。なのでこうやって文面で皆さんに多謝。(今度親子丼作りに来てください)

最近、音響のお手伝いで入っている現場が沼袋というところにあって、この一週間、バスをよく利用している。皆さんもきっと経験はあると思うのだが、電車やバスに乗る時、どうでもいいことを、本当に徒然なるままに考えてしまう。僕はよく中吊り広告を見て、ネタを考えたり、一人で勝手にツッコミを入れたりします。

今日バスで発見したのは、東京都の主税局のマスコット、その名も「タックス・タクちゃん」。

公共機関にありがちな、安易なネーミングの脱力系キャラである。どんなやつかというと、名探偵コナンをテクノカットにして頭頂部の逆三角形の毛髪を除去し、さらにIQを50くらい差っ引いた感じ。最後にサザエさんの中島君のエッセンスを加えれば、タクちゃんの出来上がりである。

まぁポスターも一緒に載せておいたので、それを見てもらえればよりよく分かると思う。

さてこのタクちゃん、いったい何者なのだろう?

格好と、「ちゃん」付けであることから、少なくとも小学二年生~中学一年生くらいであると予想される。ただ一つ矛盾があるとすれば、それはタクちゃんのマントだ。マントを着けているからには、相当の知識人(文明開化)か、さもなければ相当の地位のある人(少なくとも地元ではヒーロー)であるはずだ。幼くしてマントを着けるほどの地位にあるタクちゃん。彼の謎を解くカギは、ポスターの中にあった。

ポスターを見てもらえば分る通り、固定資産税・都市計画税第1期分の納期を、彼はさくらんぼの熟れる時期を引き合いに出して注意を喚起している。この「さくらんぼの熟れる頃」という発想は、農家か、もしくは専門的な研究を行っている人ででもなければ出ない。タクちゃんは明らかに農家ではないので、後者、つまり、農学を専門的に研究しているということになる。

東京都主税局のマスコットに選ばれる程の知名度、社会的地位、そしてマント、これらの点から考えて、タクちゃんの簡単な経歴を推理してみた。

1997年  
カナダ、モントリオールで、父、ベンジャミン・タックス、母、ヨーコ・タックスの長男として生まれる。本名、トマス・タクヤ・タックス。生まれた直後、七歩歩き、右手で天を、左手で地を指して、「天上天下唯我独尊」と言ったとか言わないとか。

1999年  
この年までに、英語、フランス語、日本語を完璧にマスター。日常会話であればタイ語も操れるようになっていた。この頃から植物に興味を持ち始め、著名な植物学者であった父の農園に足しげく通うようになる。メンデルの実験を再現する試みの最中に、父の大切な桜の木の枝を折ってしまったが、正直に話すことで逆に褒められたと言うエピソードはあまりにも有名(らしい)。

2002年  
ロースクール、ハイスクールを飛び級で卒業し、この年見事ハーバード大学に入学。医学を志した時期もあったが、やはり幼少の頃からの夢であった農学の道を選ぶ。特待生として、勉強はもちろん、スポーツでも花形クォーターバックとして活躍。今でも彼のインターセプションの記録は破られていない。(当時6歳)

2004年
「さくらんぼの奇形果実(双子果実)の発生のメカニズムと、その事象の優生学的観点からの論証」によって博士号を取得。また、ノーベル賞の候補にも挙がる。史上最年少受賞なるかと騒がれたが、この年は惜しくも落選。しかし、この論文によって、植物の分野へのクローン技術の実用的な利用、また、さまざまな作物の品種改良の更なる可能性を提示した功績は非常に大きい。

2005年
東京大学の客員教授として招聘され、初めて母の故郷、日本の地を踏む。また同年四月、十ヶ国語が操れることと、先進国農業の現地における技術的な貢献が認められ、国連の東ティモール担当事務総長特別代表補佐に任命される。もちろん、国連職員としては史上最年少。同年六月、東京都主税局のマスコットに選ばれる。

…と、まぁざっと見ただけでも相当輝かしい経歴の持ち主である。あんな単純化されたイラストの裏側にこんな経歴があるなどと、誰が想像出来よう?最近では首相官邸の昼食会に招待され、小泉首相と郵政民営化について激論を交わしたと言うから、末恐ろしい人物である。

…こんなことを、バスに乗りながら暇つぶしに考えています。(オチ無し)

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