購買意欲。


どうも、須貝です。

実家に帰ってみて思い出すのは、小さい頃の自分のことです。昔は本当に生意気で頑固で(今も充分そうだとよく思うんですけど)、それだけならいいんだけどちょっと多動児気味だったんですね。迷惑ばかりかけていたような記憶があります。

そういう自分を変えたのは、読書だったと思います。集中力が散漫気味で、今でもとても飽き性なんですが、元々一個のことに集中するのがあまり得意ではありませんでした。一つのことに集中するクセを付けることが出来たのは、やっぱり読書のおかげだと思っています。

これはまた別の話なんですけど、今自分が続けていることって、自分が恐らく苦手としていることだと思うんですね。元々白黒はっきりしていることというか、点数で結果が出て勝負がつくようなことの方が自分には合っていて、そういうものの方が恐らく好きなんだと思うんです。

しかし、演劇なんて、その最も反対のものというか、点数が出るわけでもはっきりとした勝ち負けが(サッカーや野球のように)分かるわけでもない曖昧なものだし、まず、僕は一人でいる方が好きなんですね。だから今でも一人でいる時間をとても大事にしているんですけど、人と関わっていかなければ作れないものを生業として選んでいるんですね。

上手に出来ることやわりと普通に出来てしまうことはなかなか続かなくて、不得意で上手く出来ないことは、悔しいからのめりこんでしまうんだと思うんです。

まぁそれは置いておいて、読書の話です。最近、本をたくさん買っています。大体常に読んでいない本が十冊以上家にあるんですけど(そうやってストックしておくとなんか安心する)、今はもうそれが二十冊くらいあって、読めないなら買うなよって感じなんですが、人に借りた物も含め、たくさんあります。

で、最近自分で買った本を少し、紹介いたします。既に読んだよ、って人は、ネタばらししないで下さいね。

○最近買った本(読んだ本)

・十四の嘘と真実

・ホテル・ニューハンプシャー 上・下

・針の眼

・だれかのいとしいひと

→これは地元のブック・オフで買ったもの。五冊で三百円という価格破壊が起こっていたので、思わず買いました。『十四の嘘と真実』はジェフリー・アーチャーの短編集です。僕は彼の短編がとても好きなんですけど、お洒落だしウィットに富んでいるし、何より簡潔でいいんですね。これはもうセンスですね。

『ホテル・ニューハンプシャー』は言わずもがな、ジョン・アーヴィングの代表作です。彼の作品は『ガープの世界』とか『サイダーハウス・ルール』とか、映画でしか観ていませんでした。『ドア・イン・ザ・フロア』なんかも映画でしか観ていませんが、僕はかなり好きで。ずっと原作をちゃんと読もうと思っていたので、まだ映画を観ていないこれを読んでみることにしました。

『針の眼』は第二次大戦下のスパイ小説。『だれかのいとしいひと』は大先輩(大学、サークルの)である角田光代さんの短編集で、「花畑」という短編を薦められて買ったのでした。荷物増やしちゃった…。

・走れメロス

・惜別

・きりぎりす

→三冊とも、太宰先生の短編集です。『惜別』は中編二本ですが。

今更ですけど、太宰治にはまっています。元々「富嶽百景」が大好きだったんですけど、「人間失格」とか「桜桃」とかはあまり好きになれなくて敬遠していたんですが、改めて読んでみたら、やっぱり凄いですね。夏目漱石を「坊ちゃん」や「我輩は猫である」のせいで敬遠していた時と同じくらい後悔しました。と、いうことではまっています。

お薦めは「駆け込み訴え」。ユダがひたすら一人語りしている作品なんですが、なんでもこれは奥さんが口述筆記したものらしくて(確か。違ったかも)、その時太宰さんは淀みなく最後まで一気に語ったそうで。充分天才じゃないですか。中期の作品はどれも文体が無駄なく引き締まっていて、言葉の端々が輝いているように感じます。

・三月の5日間

・鈍獣

→二つとも第四十九回岸田國士戯曲賞の受賞作。この二つがダントツで受賞したわけなんですが(講評を読めば分かりますけど)、『鈍獣』は借り物で、既に読みました。自分の演劇観が引っくり返るほどの驚愕。構成的にも、心理的にも、これほど鬼気迫る本はないなと正直思いました。

『三月の5日間』は、この間のチェルフィッチュの新作、『フリータイム』を観に行って衝撃を受けて(これも演劇観が引っくり返った。引っくり返って引っくり返ったけど元に戻らず、別の場所に放り出されたような、そんな感じ)、それまで全然知らなかったので改めて調べ直してみたら、岸田賞獲ってらっしゃる!ってことで購入。影響受け過ぎちゃったら困るな…。戯曲本なんて滅多に読まないし買ったこともなかったので、新鮮ですね。

・MONSTER

・シバトラ

・ここはグリーンウッド(1)

→マンガです。『モンスター』は愛蔵版で出版されていますよね。それを買っています。『シバトラ』は、『サイコメトラーEIJI』から好きな安童さん、朝基さんコンビの作品で、これも好き。『サイコメトラー~』も全巻一気に揃えたい。

『ここはグリーンウッド』は那州雪絵さんの作品で、文庫で揃えていたんですけど、一巻だけ見つからなかったのを、同じく地元のブック・オフで105円で購入。恐るべし、山形。

・フェルマーの最終定理

・ヒューマン・ファクター

→『フェルマーの最終定理』は世界一有名な難問、フェルマーの最終定理に挑んだ数学者たちの物語です。数学は、「好きだけど苦手な科目」でした。こういう本から再アプローチしようかしら。

『ヒューマン・ファクター』もスパイ小説ですね。僕はグレアム・グリーンが凄く好きなんですが、『おとなしいアメリカ人』なんかを読むと強く思うんですけど、やっぱり記者出身の作家なんですよね。グリーン自身もスパイの経験アリ。すげーな。007で有名なMI6におったのです。

今、一人芝居でヒトラーに関する話をやろうと着想を練っているのですが、そのためにスパイ小説や第二次大戦辺り、特にドイツに関係する話を探しています。『我が闘争』も、まだ読んでいませんけど買いました。『アドルフに告ぐ』も読み直さなきゃ。

アウトプット

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