かげ口。

どうも、須貝です。

本当は好きな人のことなのに、自分のつまらないプライドとか見栄とか虚栄心とか、そういったもののために悪口を言ってしまうと、例えその言葉を自分以外の他人は誰も気にせず忘れていってしまっても、自分ひとりは、ひどい罪悪に感じていつまでも忘れられないもののようです。

心にもないことを冗談交じりに言ったのなら、何のことはありません。が、厄介なのは、自分の心の奥底で、実際にそう思ってしまっていたことを、心の弱さからぽろりとこぼしてしまい、あぁ、自分はこんなことを思っていたのかと気付かされることなんだと思います。

自分の本当の感情なだけに、否定できません。しかもその場にその人はいないし、例えその後会ったとしても、「陰口を言ってしまったんだ、ごめんなさい」なんて風には、謝るだけ迷惑というものです。

そう思うと陰口という奴が、謝罪することも出来ずただただ後悔と自己嫌悪に陥らねばならない、一番厄介な罪なんじゃないかと思えてきます。

別に嫌いな人のことはいいんですよ。散々言うし、その本人とは今後関わるつもりも仲良くするつもりも、何かあった時に助けるつもりもないから全然構いません。

その人に嫌われたって構いません。その人が僕の悪口を言ったり、その人の周囲の人たちに「あいつはダメだ、嫌な奴だ、関わらない方がいい」と言われても、一向に構いません。

ただ、自分が本当は凄く好きな人なのに、ぽろりとひがみが頭をもたげて、かげ口を叩いてしまうのは、なんとも遣り切れません。その嫌な感覚が、もやもやと胸の辺りにへばり付いて、離れません。羨ましく、妬ましく思っているんです。自分がその人を好きなことを、否定したくて誤魔化しているんです。

自重しよう。

何のこともない話をしてしまいました。ただ、今まで言ったかげ口を、謝れるなら全て謝りたいと思っています。