終わったー。


どうも、須貝です。

非常にご無沙汰してしまいました。『センチメンタリ』、無事終えることが出来ました。

感想を、まだ語れるほど整理は仕切れていないのですが、思ったことがたくさんある内の、ほんの少しをここで書きます。後で読み返した時になんでこんなことを書いたんだろうと思うかもしれませんが、今はただ思うままに書きます。

役者さんたちは最高の仕事をしてくれました。文句の付けようがない。彼らがこの作品を、見ごたえのあるものにしてくれました。

中日を過ぎた頃に突然台本を直したりカットしたりしたにも関わらず、本当によく、対応してくれました。本当に、頭が上がりません。

台本に手を加えたことに関しては、自分を信じれば良かったとも思うし、勇気を持ってカットしたことも評価出来ると思うし、お客さんに対して不誠実な気もするし、でもカットした方が絶対にいいと思った自分の判断を信じたいしと、凄く複雑な気持ちです。結果出来上がったものは確実に面白くなっていたけど、かと言って、複雑な気持ちを拭えるものでもありません。

非があるのは自分の脚本と演出であるとはっきり分かっているので、かえって気持ちいいくらいです。今、自分がどこにいるのかを知ることが出来ました。

これでやっと、創作の世界に足を踏み入れることが出来ました。今まで憧れているだけだった世界に。やっと入門しました。そしてちゃんと洗礼を受けました。

今はただ、悔しい。死ぬほど悔しい。正直自信満々で臨んだくせに、情けない。この気持ちはきっと死ぬまで絶対に忘れない。ぜっーたいに忘れない。そしてこの気持ちは、やってみなけりゃ分からないのです。

どのお客さんの反応を観ても、「面白かった、けど…」の「けど…」が必ず付くのである。つまり僕の作ったものは、つまらなくはないけど、圧倒的に面白くもないのである。これは僕が作った作品だから、恐ろしいことだけど、その評価が僕という人間への評価である気がしてしまう。その事実は、受け入れなきゃいけない。

必ず皆さん何かしらこうすればいいのにああすればいいのにと言っていく。作品のことを思ってもらえて、凄く嬉しい。でも、どこへ向かえばいいのか分からなくなる。その意見の全部を取り入れたら、訳が分からなくなる。僕には、ちゃんと出来上がったこの作品はちゃんと面白いという自信がある。でもそんな自分を信用出来なくなる。でも自分を信じられなければ、どこへ向かったらいいかも分からなくなる。

でも、これで諦めるのは嫌だ。這い上がってやる。絶対に這い上がってやる。負けてたまるか。畜生。ちっくしょー。全員見返してやる。

俺はやれること全てやった。届くと、伝わると思ってた。それでもまだ足りなかった。それが知れて良かった。

この二ヶ月ほど、毎日が最高に楽しかった。今振り返っても素晴らしい経験でした。

ただ、今、死ぬほど悔しい。あらゆるものが足りな過ぎて、もどかしい。

今回この企画をやる時に、誰かに脚本を書いてもらおうとか演出をやってもらおうとか、既存の台本を上演しようとか、そんな気持ちは一切湧きませんでした。なぜなら僕の気持ちを伝えるために一番適切なのは、僕の言葉だと思ったからです。

その一点において、僕は誰からも逃げなかった。どこからも逃げなかった。お茶も濁さなかった。立ち向かった。そして玉砕した。砕け散ったが、ざまぁみろだ。全然後悔なんかしていません。生まれて初めて自分のことを心から誇れる。

まだまだこれから、ここからだ。これから先だって、こと演劇に関することだけは、絶対に逃げないぞ。

以上。

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